中欧国際協力研修報告書(2024)
2024年の8月から9月にかけて第16回中欧国際協力研修が実施されました。日本文化学科、国際コミュニケーション学科、英語コミュニケーション学科の2~4年生が参加しました。
まずオーストリア共和国に入国し、ウィーン国際センターを視察しました。
ウィーン国際センターは国連シティーといわれる近代的な複合施設となっており、敷地の模型により主要な建物を把握しました。
中央の円形の広間においてもガイドさんの説明を受けました。
宇宙開発のコーナーでは人類初の宇宙飛行に成功したガガーリンや月の石などを見学しました。
その後、ベルヴェデーレ宮殿に移動し、クリムトの『接吻』などの名画を鑑賞しました。
世界遺産のシェーンブルン宮殿ではハプスブルク帝国時代の歴史を詳しく学びました。
ウィーンではシュニッツェルやザッハートルテなどの名物料理も味わいました。
楽友協会では黄金のホールでウィーン・モーツァルト・オーケストラの生演奏を鑑賞する機会に恵まれました。
次に北マケドニア共和国に移動し、首都スコピエ市で生まれたマザー・テレサの記念館を視察し、遠い異国の地で貧困や病に苦しむ人々の救済に生涯を捧げた様子を考察しました。
北マケドニア共和国では南西部のオフリド市にも足を運びました。オフリド湖畔で正教会の総主教座が長い歴史を刻み、自然遺産かつ文化遺産としてユネスコの世界遺産に登録された現地を自分の足で踏みしめて歩きました。
オフリド湖の北側のストゥルガ市では今年も地元の小中学生と一緒に共同清掃の奉仕活動を行ないました。
マケドニアの子供たちと一緒にいくつかのグループに分かれて熱心にゴミ拾いをしました。
日本NGO連携無償資金協力で購入された小型のゴミ収集車の前で集合写真を撮りました。
その後、首都スコピエ市に戻り、ホロコースト記念館を視察しました。北マケドニア地域でも第二次世界大戦期に少なくないユダヤ人が強制収容所に移送され、犠牲になった歴史を学びました。
続いて、陸路でセルビア共和国に移動しました。首都ベオグラード市ではまずJICAバルカン事務所を表敬訪問しました。
JICAバルカン事務所では管轄下にあるセルビア、北マケドニア、アルバニア、ボスニア、モンテネグロ、コソヴォにおいてどのような支援活動がなされているのかを永田所員よりご説明いただき、お土産も頂戴しました。
JICAバルカン事務所が支援しているNGO Živimo Zajedno(Living Together)を視察し、スタッフが障がい者の方々を自主性を尊重しつつサポートしている様子を現場で目の当たりにしました。
続いて、セルビアの大学で最も名高いベオグラード大学の日本語学科の学生たちとドナウ河畔のカレメグダン公園を一緒に歩くなどして交流しました。
4か国目の研修先はモルドヴァ共和国でした。首都キシナウ市内では伝統的な様式の民家の中で山田大使のご講義を拝聴し、同国の現状と日本大使館の活動内容を学びました。
モルドヴァ共和国では地方のカザネシュティ村の小中学校を日帰り訪問しました。見事な民族衣装を着た生徒さんから大きなパンと塩で歓迎されました。
ちょうど新年度の始業式の日だったため、子供たちは正装していました。毎年のように学女生には親しみを感じてすぐにしがみついてきました。
浴衣を着せてあげたり、一緒に民族舞踊を踊ったりして交流しました。
最後の訪問国はクロアチア共和国でした。首都ザグレブ市の中心部では青空市場を視察し、同国の経済状況や庶民の暮らしを垣間見ることとなりました。
在クロアチア日本大使館も表敬訪問しました。磯大使と船木専門調査員より二国間関係に関する貴重なお話を伺いました。
クロアチアでは昨年同様に被災地のペトリニヤ市にも足を運び、「マト・ロヴラク」小学校を訪問しました。今年も折り紙を教えてあげると子供たちには熱心に取り組んでいました。
今年は初めてこちらの小学校の子供たちにも浴衣を着せてあげました。子供たちにとっては貴重な経験になったようです。
「マト・ロヴラク」小学校では学習院女子大学の学生たちが昨年に引き続き、来訪したことが大変喜ばれており、以下のように同小学校のホームページにもその様子が掲載されることとなりました。