学部の特長
学部の特徴
1.国際的教養人の育成を目指して
日本の大学には「国際」という言葉を冠する学部は数多く存在しますが、「文化交流」に重点を置いてカリキュラムを構成し、国際的教養人の育成を目指す大学の数は限られていますし、そうしたポリシーを学部名称にまで明確に反映させている大学は、ほとんど見当たらないのが現状です。すなわち、国際文化交流学部の教育・研究上のユニークな特色は、学部の名称において、すでに明瞭に示されていると言うことができます。
2.共通教育と学部教育の連動
国際的教養人の育成という教育目標を達成するために、共通教育と各学科の専門教育との連動性を高めた教育カリキュラムが組まれています。共通教育の多くの科目群の中でも、伝統文化演習科目群は、「有職故実」や「香道」といった他大学には例をみない科目を揃えて多くの学生の関心を集めていますし、国際文化交流演習科目群もまた、現場の視点から国際文化交流について実践的に学べる内容となっています。こうした共通教育科目群が、日本文化学科や国際コミュニケーション学科のカリキュラムと相俟って、日本文化に対する教養を深め、国際社会の文化的多様性に対する理解を涵養するものとなっていることは言うまでもありません。
本学部の教育上の大きな特色として、全学科共通に英語教育に力を入れている点を指摘することもできます。特に英語コミュニケーション学科では、全学生に半年間の留学を義務づけ、少人数教育による指導を徹底するなど、実践的英語力を向上させるためのカリキュラムが組まれています。
3.小規模校のメリットを活かしたこまやかな教育指導とキャリア支援
少人数教育がカリキュラム全体を通じて徹底されているのは、英語コミュニケーション学科ですが、他の2学科でも、演習科目や卒業研究の指導においては、少人数の学生を対象とするこまやかな教育指導が徹底されています。本学は比較的小規模な大学ですが、その点は、教育指導の場面のみならず、キャリア支援の場においてもメリットとして働いています。大学生の就職に関しては、久しく困難な状況が続いていますが、その間、本学卒業生の就職率は、常にトップレヴェルを維持しています。それはキャリア支援センターによるこまやかな指導と切り離すことのできない成果と言えます。そして、このようなこまやかなサポートが可能であるのは、職員の努力もさることながら、小規模校だからこそ可能であったという側面も見逃せません。こうしたこまやかな学生指導も、本学部の重要な特色と言えます。
学部長メッセージ
文化の多様性を理解すること、それをお互いに認め合うことの重要性を学ぶ
国際文化交流学部
学部長 福島 直恭
日本にはいわゆる「国際系」の大学・学部がたくさんありますが、「国際文化交流学部」という学部は少ししかありません。でも現代の世界を考えてみると、国家、地域、民族などの枠を超えた他文化との交流が極めて重要であることはあらためて説明するまでもないことだと思います。学習院女子大学は20数年前の開学時に、日本で初めてその国際文化交流学部を作りました。多くの国の大学との留学生交流もそれ以来ずっと続いています。
比較的閉ざされた社会であった高校から大学に進学すると、日本各地から、あるいは日本以外の国や地域から来た多様な文化的背景をもつ学生と知り合う機会が増えて少し自分の世界が広がったように感じることでしょう。でも世界にはもっともっと多くの、もっともっと多様な文化が存在しています。自分の知っている文化以外に、世界には多くの異なる文化があることを認識して、それを理解することは現代を生きる人間にとってとても重要です。学習院女子大学での学びは、そのための第一歩となり、みなさんの有意義で充実したその後の人生の糧となることと思います。