【研究・学術調査】「福島県猪苗代湖周辺における先史時代の文化史構築のための基礎的研究」(工藤雄一郎 准教授)遺跡発掘調査の現場レポート

令和4年度からの学校法人学習院中期計画「学習院VISION150」による令和5年度 中期計画推進予算・若手中堅研究「福島県猪苗代湖周辺における先史時代の文化史構築のための基礎的研究」の一環として,9月4日〜13日に福島県猪苗代町で学術調査(遺跡発掘調査)を実施しました。学習院女子大学が主体となって実施した学術的発掘調査になります。

日本文化学科の工藤雄一郎 准教授の研究活動の一環として,2023年9月4日〜13日に福島県猪苗代町で縄文時代の遺跡である桜川遺跡の学術発掘調査を行いました。考古学に関心がある本学の学生や,他大学の学生数名が参加しました。

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猪苗代町桜川遺跡の発掘調査の様子

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発掘調査の参加者(9月9日撮影)

遺跡は猪苗代湖のすぐ近くにあり,磐梯山が一望できる場所に立地しています。元福島県立博物館学芸員でこの地域の遺跡の研究の第一人者である藤原妃敏さんに現地指導に来ていただきました。

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移植ゴテを使って慎重に発掘します。

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縄文時代前期の約7000年前ごろの土器が多数出土しました。

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皮を切断したり加工するための石器(スクレイパー)も出土しています。

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遺物をすべて掘りきったことを確認するため,旧石器時代の堆積物(黄色の土)まで,ジョレンという道具を使ってダメ押しで掘り下げます。

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郡山女子大学の會田容弘先生と学生の皆さんが,アイスの差し入れをもって見学にきてくれました。郡山女子大学の会津若松市の遺跡発掘調査に本学学生も毎年数名参加しており交流があります。

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炎天下での作業で疲れた体に冷たいアイスの差し入れは格別です。

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発掘調査後の埋戻しも,人力で行います。

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埋戻しは一番体力を使う力仕事ですが,学生たちが頑張って作業し,無事に調査が完了しました。今後は大学内で,出土した遺物の整理作業を進めていきます。

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