2024年11月24日(和食の日)開催「食とその環境を感じるシンポジウム」 実施報告

2024 年 11 月 24 日(日)和食の日に、本学やわらぎホールや2号館、5号館を会場として「(和の)食とその環境を感じるシンポジウム」が開催されました。20241124symposium.jpg

和食文化の啓発を進め、和食がユネスコの世界無形文化遺産に登録されることが決まりました。その牽引役の一人でもある佐竹力總先生と本学教授品川明による基調講演の後、6会場に分かれて和の食に因んだワークショップが実施され、最後にワークショップの報告を含めたパネルディスカッションを行いました。

1.基調講演

基調講演では、佐竹力總先生による「世界に誇る日本の食文化~和食(日本料理)は日本人のアイデンティティー」と題してお話がありました。経済は文化のしもべであり食文化や人類の未来食として和食こそがSDGsになっていること、また、「和食は四季を愛でる心 その時 その折」とのお話は、和食の原点を感じさせるものでした。

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本学教授品川明は「食教育の大切さ~日本のこころと食」について、自分の味わう力を確かめるとともに五感力や味覚力を発展させ、食べ物の味わいかたやその背景、繋がりに気づくことをテーマとしました。アーモンドを味わって多くの気づきを感じることができました。

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2.ワークショップ

食を感じるワークショップは、6会場に分かれて実施されました。

WS1(本学教授 品川明):味の感じ方~あなたは味をしっかり感じていますかでは、味を感じる意味と味わうことの意味について実施しました。

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WS2(表千家茶道教授 中澤宗寿氏):茶室から未来をデザインしませんかでは、お越し頂いたすべてのお客様にお菓子と薄茶を召し上がって頂きながら、小さな気づきから大きな共感まで一つ一つを大切に、これからの未来へ繋げ、世界へ活かしていくかを探りました。

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WS3(善寶寺維那/地蔵院住職 篠崎英治氏):静かにいただく では禅の食事作法には、古来の食事を大切にする仏教の重要な修行として、食べる者の心構えとその作法があります。また、禅宗の作法にならい、静けさの中でお粥を頂いて、ともに精進することができました。

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WS4(人気酒造代表取締役 遊佐勇人氏):日本酒の変遷とその味わいでは、世界無形文化遺産に登録された日本酒の製法や変遷の歴史について感じて頂きました。また、実際に多くの異なる日本酒を味わい、その違いとこれからの日本酒の未来も感じて頂けました。

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WS5(日本スローフード協会理事 黒川陽子氏):幻の伝統野菜・雲仙こぶ高菜をテーマに生産性や経済性が過度に重視されている中で、生きた文化財といえる消えゆく食材を守るための想いを、古漬け、浅漬け、生葉の炒め物として食べ比べながら、未来を感じて貰いました。

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WS6(東京聖栄大学教授 福留奈美氏):日本の発酵調味料と木桶・木樽文化の重要性は、気候風土に根ざした米・麦・豆の麹にあります。森林国日本ならではの木樽で醸造した個性あふれる醤油を各種味わいながら、それぞれの特徴や良さ、日本の食文化を味わいました。

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3.パネルディスカッション

ワークショップ後に開催されたパネルディスカッションでは、各ワークショップの報告と和の食を感じるための提案を頂きました。

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当日は160名を超える来場を頂き、フロアからも多数のご意見や感想を頂戴することができ、大変充実したシンポジウムとなりました。多くのご意見とご参加に感謝申し上げます。                       

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