7月17日(金) 「特別総合科目Ⅸ(フードコンシャスネス論Ⅰ)」(品川 明教授担当)のご報告

 2020年7月17日(金)「特別総合科目Ⅸ(フードコンシャスネス論Ⅰ)」(品川 明教授担当)において、料理研究家・おいしいもの研究所代表 土井善晴氏に「withコロナからみる未来 食事の意味」と題して講義を頂きました。(フードコンシャスネス論は(一社)フードコンシャスネス研究所からの寄付による寄付講座です。)
 今回もZOOMによる遠隔授業でした。

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 コロナウイルスの影響で生活が一変しましたが、料理をする機会が増えたり、ゆっくりと散歩をしたりとプラスの面もでてきました。
 土井講師は常に地球との繋がりを意識しています。特にフードロス問題は地球環境に歯止めをかけるための重要なテーマです。そのためには生活を小さくし、1回の食事は一汁一菜が基本であるという考えです。
 和食文化を担ってきたのは家族に近い女性であり、命と近い女性は地球と繋がっています。
 相手に何を食べさせたいかと考えた時、利他的になります。料理は愛情であり、そこには情緒、感謝、慎ましさ、思いやりが存在します。
 西洋料理はプレートの上で肉や魚にソースを付けたり、付け合わせで楽しむもので「進化」していくものですが、日本料理は心のなかにくさびを打つ、共に共有する「もののあわれ」であって、心に留め、ものの喜びを得られる「深化」だと思います。
 料理をする意味とは、食事という無限の経験の中で人間を人間たらしめることであり、またそれはしつけでもありました。家庭料理は子どもの居場所を与えることができます。そこには人間形成に必要な安心があり、自信、勇気、責任、愛情が存在します。

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