1月10日(金)国際文化交流演習Ⅰ(国際儀礼)の講演報告
2020年1月10日(金)「国際文化交流演習Ⅰ(国際儀礼)」では、中村泰夫氏(元宮内庁式部官、元スラバヤ総領事)に「即位の礼とプロトコール〜平成と令和の比較〜」と題してご講演いただきました。
中村氏は、外務本省においては儀典官室国賓班長、宮内庁では式部官として、プロトールの分野で長年のご経験をお持ちです。とりわけ式部官時代には、平成の即位の礼・正殿の儀やその後に取り行われた饗宴の儀など一連の公式行事に主催者側の関係者として携わられました。
今回はこのようなご経験に基づき、饗宴の儀について平成の場合と令和の場合とをプロトコールの視点から比較してお話いただきました。饗宴の儀の席次表の分析など、テレビニュースを見ただけでは気づかない細やかな点についても詳しく解説していただき、こうした公的な場でのプロトコールの重要性がよく分かりました。
ご講演後半では、より日常的なテーマを取り上げ、民間の社交行事においても欠かせない「席割り表」の作り方について、突然、欠席者が出た場合の応急処置方法を白板を使って具体的に説明してくださいました。
最後に、1970年代にインドネシアに勤務された時のエピソードをいくつか挙げられて、異文化交流において、統計的な数値や表面的な理解に満足することなく、その背後にある相手の本当の気持ちを察する心がけが大切であることを強調されました。