6月21日(金)「特別総合科目Ⅰ(外交官)」のご報告

特別総合科目Ⅸ(フードコンシャスネス論1)

2019年6月21日のゲスト講演では、独立行政法人国際協力機構(=JICA)企画部国際援助協調企画室・主任調査役の山本剛氏にJICAの国際協力活動、とりわけ社会環境と密接な廃棄物管理への対応を中心にご講演いただきました。

山本氏は、学生時代にNGO企画のスタディツアーでパレスチナ難民キャンプを訪れ、同世代の青年が直面している困難な状況に衝撃を受けたことが契機となって国際協力に関心を高め、JICAに勤務されました。この10年間に、海外ではエチオピアやアフガニスタンの海外事務所、国内では、東・中央アジア部、欧州部、地球管理部および企画部に所属され、常に開発途上国における国際協力現場の第一線でご活躍中です。

本日のご講演では、JICAのミッション(人間の安全保障と質の高い成長の促進)とビジョン(信頼で世界を繋ぐ)に基づいて実践されている諸事業の中でも、とくに廃棄物管理という、人間生活に不可欠でありながら、利便性や快適さの陰に看過されがちな、しかし、地球環境の視点からは喫緊のテーマについて、JICAではどのような国際協力を実践しているのか、動画資料等も駆使しながらご説明くださいました。日本の経験を生かしつつ開発途上国の課題に先見的、予防的に対処することの重要性と、その実際の難しさが、お話の端々からうかがわれました。

山本氏は最後に、JICAだけでなく国連やNGO、自治体を通じても、また更に民間企業勤務であっても実践できる国際協力のいろいろな形があること、また、そうした分野で良い仕事をするための日頃からの心がけにも言及されました。国際協力に携わるにあたっては、過去の事例を含めて、日本の事情をよく知っていることがいかに大切であるかがよく分かりました。

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