4月26日（木） 「特別総合科目Ⅰ（外交官）」のご報告

4月26日のゲスト講演では、元駐仏日本国大使で第8代ユネスコ事務局長（1999～2009年）の松浦晃一郎氏に「世界の中の日本～文化交流・文化外交を中心に～」と題してご講演いただきました。

初めに、戦後日本の経済成長と国際的地位向上の歩みを、40年間の外交官生活でのご経験を踏まえて歴史的に展望された上で、21世紀の内外の環境変化と、今後、日本が歩むべき道を論じてくださいました。今後の方向性としては、経済成長はもちろん必要であるが、同時に文化大国に相応しい、より総合的な戦略が必要であることを強調されました。

質疑応答では、1993年の主要先進国サミットでシェルパ（会議の準備等を行う首脳の補佐役）を務められたご経験を披露されましたが、先進諸国がそれぞれの国益を踏まえつつ冷戦後の新たな安定した国際秩序を模索する様子が内側から理解できるような、たいへん興味深いお話でした。

日本の外交の第一線を常にリードしてこられた外交官のお話を伺うことにより、世界の中の、現在の日本の立ち位置が鮮明に見えてくるようであったとの感想が数多く寄せられました。

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